2021.09.15
精油は安全?それとも危険!?
多くの精油(エッセンシャルオイル)は、日本では法的には「雑貨」ですが、これ程素晴らしく、魅力ある雑貨は他にないと思います。
私たち自身や大切な人々の健康と幸せに貢献してくれ、エネルギーを与えてくれるのです。
精油は、時には集中力を高めてくれ、時には悲しみを慰めてくれ、時には呼吸を深め、時には穏やかな眠りをサポートしてくれます。
心身に不調がある方はもちろんのこと、受験生にも、アスリートにも、ビジネスマンにも、それぞれのシチュエーションで、人生をより良く、豊かなものにするために貢献してくれます。
IMSIの受講生さんや、このブログを読んでくださっている方は、きっと精油を“危険な”使い方で使ってはいないと思いますが、それでも「知人が“飲んで良い”と言われた精油を買ってきたのですが、どうなんでしょうか!?」というような質問が時々寄せられます。
そう、自分では分かっていても、なかなか人に説明するのは、難しいものなのですね。
「アロマセラピー」という言葉は、日本では「聞いたことが無い」という人は殆どお見かけしない程、認知度が高まってきました。
それは喜ばしいことなのですが、一方で、精油の化学や安全性を学ばずに、内服や原液または高濃度での塗布など、実は危険な使い方をしている方も時々お見かけします。
アロマセラピーの祖国・フランスでは、精油は歴史的に、殺菌、消炎、創傷治癒、強壮など…様々な治療目的で、日本で言う所の「生薬」や「漢方薬」のように医師が処方していたものなのです。
確かに、この国では、治療として精油を内服したり高濃度で塗布したりすることはあります。
しかし一般の人々が勝手にそうしている訳ではなく、医師が患者を診察して処方箋を書き、患者は調剤薬局で精油を「適切な形」で薬として受け取って、用量・用法を守った上で使用されています。
「適切な形」とは、例えば内服であれば、タブレットやカプセルなどです。
精油の内服に使われるカプセルは、例えば腸に精油を働かせたいのであれば、腸で溶ける「腸溶カプセル」でなければなりません。
水で精油を薄めるなどして勝手に飲んだりすると、効果が無いばかりか、粘膜刺激や肝毒性など、思わぬ危険に晒されることになります。
内服のほかにも、皮膚に塗布した場合でも、危険性はあります。
精油を高濃度または原液で使った場合や、酸化など劣化した精油の使用は、接触性皮膚炎や皮膚アレルギーなどのリスクが伴います。
アレルギー反応は、即時に起こることもあれば、長期的使用の末、起こることもあります。
精油の安全性と毒性については「うちの精油は品質が良いから」とか「メディカルグレードだから」とか「オーガニックだから」とかいったことは関係ありませんし、そのような理由で「精油を飲んで良い、原液で使っても良い」と思っているのであれば、大変危険なことなのです。
この度、日本の精油研究の第一人者で、精油に関する論文発表や海外のカンファレンスでの講演もされている神保太樹先生による「アロマセラピストが知っておきたい精油の毒性・安全性」というオンラインセミナーを開催いたします。
精油に関する論文を読んだり、データを見たりする機会が少ないセラピストにとって、研究者から直接お話を聴けることは、とても貴重な機会です。
精油は、きちんと正しい使い方をすれば、心身の健康増進につながり、生活の質を高めることのできる素晴らしいものです。
その専門家であるアロマセラピストが、毒性、安全性についての正しい情報を入手し、アロマセラピーをより安全に、効果的に役立て、周りにも伝えていけるよう、学びを深めていきましょう。
アロマセラピストが知っておきたい精油の毒性・安全性
2021年10月6日(水)
セミナー14:00~15:00
質問・交流タイム15:00~15:20
当日ご都合が合わない方は、10月13日まで録画を視聴できるURLを後日お送りします。
自然療法の国際総合学院IMSIにご興味がある、もっと知りたいという方は、是非資料請求をしてみてください。オープンキャンパスのご予約(来校・オンライン)も随時承っています。