2021.10.04
ポジティブタッチセラピー入門開催報告
世の中には、様々なベビーやキッズへのタッチケアに関するワークショップがあります。
タッチングが子どもの心身に良い影響を与えるということは周知の事実ですが、“その道”の世界的第一人者から学ぶことをモットーとしているIMSIが日本の皆様にお届けしたかったのは、英国メアリー・アトキンソン先生が開発した「ストーリーマッサージ」です。
メアリー先生は、英国のホスピスで補完療法のサービスを立ち上げた後、高齢者、障がい者などスペシャルニーズの領域で長年活動されていた、正に補完療法のスペシャリストです。
10月2日に開催されたメアリー先生によるオンラインセミナーの模様を簡単にご報告します。
「ストーリーマッサージ」とは、「語り」と「タッチ」を組み合わせたセラピーです。
語り + タッチ = 創造性、優しさ、絆、信頼、安心、楽しさ、笑顔 、etc・・・、シンプルですが、効果は絶大!
可能性がどこまでも広がっていきます。
赤ちゃんに行うことで、目を合わせるきっかけにもなりますし、毎日寝る前に行うなどルーティンにすれば、1日の生活リズムを創ることにもなります。
最初はタッチが苦手だった自閉症を持つお子さんは、今はストーリーマッサージが大好きで、お母さんに「ストーリーマッサージをやって!」と言えるようになったのだそうです。
彼は、ストーリーマッサージを受けるようになって、言葉を感じ、言葉を覚えるようになったのです。
他には、認知症のお母さんに娘さんが行うストーリーマッサージや、子ども用のホスピスで理学療法士が行うストーリーマッサージなど、様々な現場で活用されているストーリーマッサージが写真付きで紹介されました。
荒れた学校では、児童同士がお互いストーリーマッサージをし合うことで、優しい気持ちになり、ポジティブな関係性が生まれるのだそうです。
また、「廊下は走らない」「お互いに優しくしましょう」といった校内の規則を、ストーリーマッサージを使って教える学校もあるそうです。
スゴイですね!さすがイギリス!!
ストーリーマッサージは、「きらきら星」のように誰でも知っている童謡で行うことができますが、自分で物語を作って行うことも可能です。
病気で入院している姉妹に対して、どれだけ愛しているかを歌にしてストーリーマッサージを行う女の子の紹介もありました。
とても素敵です!
このクリエイティブなセラピーは、私たち大人よりも、子ども達のほうがお得意かもしれませんね?
私たち大人も負けずに、素敵な物語をたくさん創って、どんどん行いましょう!
脳の老化防止にも良さそうです(笑)。
そうそう、ペットに対して行うのも良いそうですよ。
オキシトシンがたくさん分泌することでしょう。
今回の入門セミナーでは、4つのストロークを使って、4つのショートストーリーの実習を行いました。
服を着たまま簡単に、何処でも、誰にでもできるのが、このセラピーの良いところ。
手、足、背中、お腹、顔など、心地よければどの部位にも行うことができます。
受け手が聞こえない場合、話せない場合、触れられるのが苦手な場合、麻痺がある場合、心にトラウマを抱えている場合等・・・、様々なケースについて、メアリー先生の経験談を交えながら教えていただきました。
メアリー先生は、難民キャンプで「バスのタイヤ The Wheels on the Bus」のストーリーマッサージを行ったところ、アラブ語やファーシー語など、様々な言語で皆が歌い出したそうです♪
スゴイ!これぞ、シンプルなセラピーの大きな力ですね!!
ご参加の皆様、ありがとうございました!
ストーリーマッサージの理論や技術はもちろんのこと、セラピストとしての大切な姿勢をメアリー先生からたっぷりと学べたのではないでしょうか?
是非、この学びをこれからの人生にお役立てくださいね。
「楽しむこと♪」を忘れずに、セラピスト人生を邁進いたしましょう~!!
10月30日(土)に、今回の続編となる「ポジティブタッチセラピー1Dayセミナー」を開催します。
これはプラクティショナー認定の公式コースで、修了するとメアリー・アトキンソンより認定証が授与され、ストーリーマッサージを仕事やボランティアなどに活用することができます。
先日の「ポジティブタッチセラピー入門」を受講した方が対象ですが、受け損ねてしまった方は録画視聴でも受講が可能ですので、ご希望の方はIMSIまでご連絡ください。