2023.05.02
「診断を受けた瞬間から患者をサポートする」マルタ島のがんケアから学ぶこと
マルタ島は地中海に浮かぶ島で、紀元前4500年ごろの遺跡が発見されるほど古い歴史を持つ、有名な観光地です。
ローズマリーやセージ、タイムなど、多くのハーブが地中海沿岸が原産として知られていますが、地中海の穏やかな気候を持つマルタ島は、世界有数の芳香植物の宝庫として知られています。
たしか、世界的に有名なフィトテラピーブランドの創始者ポール・シェリー氏は、マルタ島のハーブ医学の家系の五代目ですよね。
自然療法が盛んなマルタ島の医療現場において、従来の医療とともに、さまざまなセラピーが提供されています。とくにがん治療においては「診断を受けた瞬間から患者をサポートする」ことを目的に立ち上げられた、さまざまながんケアのサポートプログラムがあります。
アロマセラピーはその中でも重要なプログラムの1つで、がん治療のさまざまなステージにおいて精油が活用されているそうです。他にはアートを使ったワークショップや心理学のセラピーなどもあるそうです。患者さんに選択肢が色々あって、良いですよね。
一方、日本では、「アロマセラピートリートメントはがん患者さんには禁忌」と思われていることは多いのです。例え、患者さんが希望されていてもです。
理由としては、医療現場から「前例がない」という理由で断られてしまうかもしれませんし、セラピスト側が必要以上に怖がってしまっているからかもしれません。マルタ島だけではなく、ヨーロッパの多くの地域では「がん患者にアロマセラピーは禁忌ではなく、むしろ有益なもの」と捉えられています。英国IFPAも、もちろんそのスタンスです。
日本の医療従事者やアロマセラピスト達が、もっと世界のアロマセラピーのスタンダードに目を向けてみたら良いのにな~と思います。
6月4日(日)に、マルタ島にて、長年に渡りがんケア、緩和ケア、終末期ケアを専門としてきたセラピスト、マリカ・フレリ先生のオンラインセミナーを開催します。
セミナーでは、がん治療のさまざまなステージにおけるアロマセラピーの適用方法が紹介されます。がん患者に有益なアロマセラピーであっても、やはり注意点などは必要です。そのほか、症例を通して、セラピストが医療現場においてどのように患者と共に歩み、アロマセラピーのケアによって違いを生み出すことができるかをお伝えします。
スキルアップのために学びたいアロマセラピストの方、アロマセラピーや補完療法の導入に興味にある医療従事者の方、治療を受けているご家族やご友人にアロマセラピーのサポートをしてあげたい方にも、実践的で役立つ情報が満載のセミナーです。
宜しければ、是非ご参加ください!