冨野学院長のブログ

2019.05.21

欧州より IFPAカンファレンス講演紹介 がん患者のケア、植物そのままの使用法

始まりました!

IFPAアロマセラピー国際カンファレンス in エディンバラ。

IFPA会長で私の師匠、ガブリエル・モージェイ先生とも再会できました!

IFPA理事のデボラさん、IFPA創立メンバーのイアン・スミスさん、理事のクリスティーンさんと。

皆様、IFPAをサポートしてくださって、ありがとうございます!

今回のカンファレンスは、1日目の講演と、2日目のハーブウォークの2部構成となっています。

イギリスからはもちろん、欧州のほかの国や、アメリカ、カナダ、日本、香港、マレーシアなどから多くの参加者が集まりました。

最初の講演者は、アンジェラ・セクレタンさんによる「腫瘍学における精油の使用法」。

アンジェラさんは、クリニカル・アロマセラピストであり、エディンバラのウェスタン・ジェネラルホスピタルとロイヤル・インファーマリー病院の補完療法コーディネーターです。

アンジェラさんが働く病院では、

塗布、スティック.スプレー・ディフューザーでの吸入、アロマセラピートリートメントなど、

様々な方法でがん患者さんにアロマセラピーが行われています。

特に、臭い対策としてよく使われるブレンディングは、

レモングラス&シダーウッド、レモングラス&パチュリ&スィートオレンジ、ライム&レモン、マンダリン&パチュリ、ラベンダー&ユーカリレモン、マジョラム&レモン

とこのとでした。

もちろん、注意点やガイドラインもあります。

患者さんにトリートメントをする際には、必ず下記のことを確認するのだそうです。

エネルギーレベルはどうか、

現在の治療内容、

皮膚の状態とトリートメント可能な部位、

首や脊椎の状態、骨の状態、

あざができやすいか、

鎮痛剤や抗炎症剤の使用、

腋下リンパ節の除去や放射線療法の有無 など。

また、化学療法の点滴の病棟では、アレルギー反応などの観点から精油は使わず、

キャリアオイルのみでのトリートメントが行われるとのことでした。

がん患者さんへのアロマセラピーは、下記の問題に大変有効なのだそうです。

針の恐怖症

薬の副作用による吐き気

スカルプクーリングシステム(化学療法の副作用による毛髪の喪失を防ぐ)

末梢神経障害

手足症候群(化学療法の副作用による手足の皮膚障害や感覚障害、この場合は患部を除いた部位のトリートメントが行われる)

このほか、アンジェラさんは、

ラヴェンダータッチという、がんと共に生きる人をサポートするチャリティ団体の活動内容や、

Iris Cancer Partnershipマッサージという団体の認定セラピスト教育カリキュラムについても紹介してくれました。

次の講演は、ジュリー・ブルトンシールさん。

メディカルハーバリスト、虹彩学者、ナチュラルヒーラーという肩書きを持ちます。

「原点回帰して活用を広げよう!」というタイトルで、

フレッシュハーブを使った手作りのフラワーエッセンス、浸出油、チンキ剤や、

摘み取った植物をそのまま潰して皮膚に貼り付けたり、擦り付けてマッサージをしたりする手法を紹介しました。

例えば、虫に刺された時には、

ヤローのフレッシュハーブを摘み取って、潰し、直接患部に擦り付けるそうで、

オオバコ、ネトル、エルダーフラワーはアレルギー症状にも使うのだそうです。

また、摘み取ったフレッシュハーブをそのままお湯に入れて、庭で足浴するなどなんとも羨ましい光景も。

ほかにも、マグワート、アンジェリカ、イランイラン、キランソウ、ホースチェスナットなど、

たくさんの美しい写真と共に紹介してくれました。

精油ではなく、植物をそのまま使うという方法は、

アロマセラピストにとっても植物の美しさやパワーを感じるとても良い機会ですね。

会場では、IMSI卒業生さんとも再会を果たしました!

IFPAコースを卒業して、ロンドンでスパセラピストとして働くMamikoさんと、

同じくIFPAコースを卒業して、都内のアロマセラピーの会社に就職が決定したミーちゃん。

お二人とも、アロマセラピーの学びを活かして活躍しながら、カンファレンスで更にブラッシュアップに励んでおられるとは、素晴らしいです〜!!

講演の続きは、追って情報アップしますね。

 

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