2021.11.02
「触れられる」ことが苦手な方へのアプローチ
先日、英国メアリー・アトキンソン先生による「ポジティブタッチセラピー」のプラクティショナー認定コース第一期が修了しました。
ポジティブタッチセラピーとは、相手が新生児でも、終末期にある方でも、国籍や年齢が違っていても、コミュニケーションが苦手でも、寝たきりでも、車椅子でも、どんな状態にあっても、安全で効果的に行うことができるタッチケアのテクニックです。
語りながらタッチをすることで、お互いにオキシトシンが分泌され、「まさにミラクル!」と言えるような奇跡がたくさん起こります。
例えば・・・、
・想像力が豊かになる
・優しくなる
・悩みや痛みを忘れる
・集中力の向上
・学習意欲がアップ
・記憶力がアップ などなど。
今回のプラクティショナー認定コースでは、様々なタッチのバリエーションをたっぷりと学びましたが、同時に「触れられることが苦手」な方へのアプローチを聴くことができました。
「何故、触れられるのが嫌なのか」を考えてみると、「予想していない部分に急に触れられるのが怖い」ということもあるそうです。
その場合は、予めどの部位をどのように触れるかを説明し、「予想通りのタッチしか来ない」ことを認識し、安心してもらうことで、タッチケアを行うことがでるようになるのです。
グループでのアクティビティの場合は、タッチをする人や受ける人だけではなく、物語を読む係や、ページをめくる係、空中で手の動きを行って皆に見せる係など、様々な役割があります。
そうすることで輪に参加することができ、次第にタッチを受けたり人に与えたりしたくなり、「触れられるのがOK」になることも多いのだそうです。
メアリー先生の生徒さんには、「これまで自分の子にハグできなかったが、ポジティブタッチセラピーを通して初めて子に触れ、つながりを感じた」と涙した方もいらっしゃるそうです。
決まったストーリーを使うだけではなく、「自分でストーリーを創る」という大切さも学びました。
相手が「電車好き」なら電車が出てくる物語を、「恐竜好き」なら、恐竜が出てくる物語をタッチングに組み合わせるのです。
飛行機でも、馬でも、何でもOK。
相手が好きなものを物語の登場人物にすることで、興味を引くことができて、タッチセラピーの効果が更にアップするのです。
これは、認知症の方へのケアにも効果抜群だそうです。
他にも、「今日どんなことがあったか」「食べ物について」「守らなければならないルール」「嬉しい気分、悲しい気分」を表現するタッチセラピーや、「これからタッチセラピーを行いますよ!」ということを、タッチセラピーを通して伝えるなんていうことも学びました。
この素晴らしいクリエイティビティ、大人になっても、もっともっと高めていきたいですね!
ポジティブタッチセラピーという素晴らしいプログラムを通して、セラピストとして大切なことをたくさん学ぶことができました。
ホスピス、高齢者、障がい者などスペシャルニーズの領域で長年活動されていた、正に補完療法のスペシャリストであるメアリー先生から学べて、本当に最高の時間でした!
ご参加の皆様、ありがとうございました。
日本各地に、「笑顔の輪」を広げていきましょう!!
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