2022.07.06
がんケアのためのアロマセラピー
アロマセラピーとは、ヨーロッパでは「オシャレな趣味」や「リラックスさせるもの」というイメージよりも、むしろ伝統的に親しまれている薬草療法の1つとして位置づけられています。
西洋医学が現在のように発展する遥か昔から、人々の症状の緩和や体質改善に役立てられてきた薬草療法(ハーバルメディスン)の1つの形態がアロマセラピーなのです。
そのため、精油を上手に選び、使い分けることで、積極的に心身のコンディションを整え、より良い状態に導いていくことが可能です。
心身ともに何の問題もなく、元気イッパイの方にとっては「ああ、いい香り~♪」「癒される~♪」という精油ですが、場所や使う人がが変われば「絶対に欠かせない必需品!」「QOLを決定的に左右する重要な品!」となることもあります。
特にそう感じるのが、がんケアの現場です。

イギリスでは、医療現場にアロマセラピストが常駐していることは珍しくありませんが、特にアロマセラピーが盛んに導入されている現場の1つが、がんケアセンターです。
アロマセラピーはインヘーラーやアロマパッチなどで吸入することもあれば、希釈したオイルでトリートメントを行うこともあり、吐き気、不安、化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN )など、さまざまな症状に対して大変すばらしい効果を挙げています。

この度、イギリスのガイズ&セント・トーマスNHS財団ディンブルビーがんケアセンターにてクリニカルアロマセラピストとして活動しているエマ・タイラー先生による「がんケアとアロマセラピー」のオンラインセミナーを開催することになりました。
セミナーでは、がんセンターの専任セラピストとして活動しているエマ先生が、患者さんへのサポートのために日々行っているアロマセラピーを紹介します。特に、化学療法の副作用の緩和については、患者さんを訪ねる際に持参している精油の種類や、症状別の精油選択の考え方、その使い方を含めて詳しく解説します。
ちなみに、エマ先生が働いているディンブルビーがんケアセンターは、統合医療をメインとしている病院ではありません。ごく普通の、一般のNHS(公的保健医療制度)の病院で、病院のホームページにも、「アロマが受けられる」とか「セラピストが常駐している」といったことは特に謡っていないのです。
「普通の病院に、当たり前のようにアロマセラピストがいる」こんな現状を、日本の皆様にもお伝えしたくて、エマ先生にセミナーをお願いしました。
日本では「がん患者にはアロマセラピーは禁忌」と思われていることも多いですよね。必要な人の手にアロマセラピーの手が届くと良いなと思っています。
医療現場におけるアロマセラピーの可能性を知りたい方、アロマセラピーや補完療法を院内に導入することに興味がある医療従事者の方、医療現場での活動を目指したいアロマセラピストの方、もちろん、現在治療を受けているご本人様や、ご家族や友人にアロマセラピーのサポートをしてあげたいアロマセラピー初心者の方にもご受講いただけます。
<オンラインセミナー>がんケアとアロマセラピー
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