2022.09.07
皮膚のケアで忘れてはならない大切なこと
「アトピーを改善したいのですが、おすすめのオイルは何ですか?」こんなお問い合わせを、何度いただいたか、数え切れません。
私自身、幼少期から皮膚がとても弱く、しかもひどいアレルギー体質ですので、ありとあらゆる皮膚トラブルを経験してきました。
思春期の頃は、顔を見た人から「可哀そうに・・・」と言われ、傷ついたことも数知れず(笑)。
社会人になってからは、皮膚科クリニックはもちろんのこと、高級エステや化粧品、皮膚に良いと言われる温泉など・・・、お給料の殆どを皮膚トラブル解消のために費やしていたように思います。
そんな私が、自然療法と出逢って、現在はお薬なしで過ごしているわけですから、自分の経験が少しでも人の役に立てばと願い、皮膚トラブルにお悩みの方には喜んでご相談に乗らせていただいています。
ただ、皮膚はとても個人差がある臓器です。
他人にとって良かったケアが、自分にも合っているとは限らず、むしろ反対のこともありますので、むやみに人の真似をするのもお勧めできませんし、ましてやネット情報には踊らされないほうが賢明です。
ここは「身体の声」をじっくりと聴きながら、少しずつ身体全体を整えていくのが、実は近道だと思います。
皮膚のケアに限らず、どんなケアも同じですが、「まずはやってみて、良ければ続ける、良くなければ何かを変えてみる」という気持ちが重要です。
時間はかかるかもしれないけれど、きっと自分に合った自然療法が見つかると思います。
ところで、私が皮膚のケアをする上で、とても大切にしている考えがあります。
それは、東洋医学では、皮膚は「肺と大腸の仲間」、つまり「呼吸器と排泄器である」という考えです。
「皮膚は呼吸をしている、そして、皮膚は排泄をしている」と考えると、トラブルが起きている皮膚は、「悪い皮膚」ではなく、むしろ「きちんと仕事をしている皮膚」なのかもしれません。
ですから、トラブルが起きている皮膚に何かを塗るということは、呼吸や排泄を妨げるようで、私はおすすめしません。
もちろん、どうしても必要な時に、一時的に薬を塗ること自体は良いのですが、何も塗らないで済むのであれば、塗らない方がベターだと思うのです。
オイルについても同様です。
皮脂不足の乾燥がトラブルの原因となっている場合は、皮脂を補うためにオイルを使うことは良いのですが、そうでもないのに闇雲にコッテリとオイルを塗ることは、おすすめではありません。
「ええ~!アロマセラピストなのに、オイルは塗らないの!?」と驚く方もいるかもしれません。
いえいえ、私が言いたいのは、「トラブルのある皮膚にオイルを塗るのはおすすめしない」ということであり、他の目的には、どんどんアロマは活用したらよいと思うのです。
例えば、呼吸を深くする、睡眠の質を高める、消化機能を高める、肩こりを解消する、便秘を改善するなど・・・、こういった目的に対して、精油は驚くような素晴らしい働きをしてくれます。
塗らなくても「嗅ぐだけ」でも働いてくれます。
そして、身体が整い、いつの間にか皮膚にも良い影響をもたらしてくれるでしょう。
私が、トラブルのある皮膚に対して直接行う施術は、もっぱら「ディエンチャン」です。
ディエンチャンは、顔の反射区やツボに対して行うほかに、お困りの部位に対して直接働きかけることも可能です。
「掻く」「擦る」「叩く」「転がす」など、手指では決して再現できない様々な刺激を与えることによって、皮膚の呼吸や排泄をサポートするような、素晴らしい働きをしてくれます。
鍼治療で言うところの「散鍼(さんしん)」のような感じですが、専門家のところに行ってやってもらわなければならない鍼とは違い、ディエンチャンなら、どなたでも手軽に行うことが可能です。
アロマの香りを嗅いで深呼吸しながらのディエンチャンも、シンプルですがとても気持ちが良く、身体全体が整うケアですので、皮膚のトラブルにはとてもおすすめです。
ご体験されたい方、是非オープンキャンパスにいらしてくださいね。