2022.10.05
英国の教育現場で行う「最高にポジティブ!」なタッチセラピー
自然療法の歴史と伝統のある国・イギリスでは、タッチケアやアロマセラピーが医療の現場に取り入れられていることは周知の事実ですが、学校教育の中にもタッチセラピーが取り入れられています。
なんと、イギリスで1000校以上の学校や特別支援学校で導入されているタッチセラピーがあります。
「ストーリーマッサージ」という、タッチングに、語り、リズム、歌などの要素を取り入れ、とびっきりの楽しさと明るさをを加えたセラピーです。
このセラピーは、タッチをする側も、受ける側も、素晴らしい効果を受け取ることができます。
ある小学校は、治安が良くない地域にあり、行内でも暴力や喧嘩が絶えなかったそうです。
それが、ストーリーマッサージの導入によって、子どもが「守らなければならないルール」や「嬉しい気分や悲しい気分」「こうして欲しいという気持ち」をタッチで伝え合うようになり、問題行動が大幅に減ったのだそうです!
子ども達は、学校で起こった出来事を、家庭に帰ってからストーリーマッサージで親や兄弟に伝えてくれることも増え、親御さんも大感激したのだそうですよ。
この素晴らしいストーリーマッサージを開発したのが、メアリー・アトキンソン先生です。
メアリー先生は、緩和ケアと終末期ケアにおける長年のセラピスト経験の中で、服を脱がずに気軽に行え、優しいタッチで心身を癒すさまざまなトリートメントを行っていたそうです。
セラピストが患者さんにタッチセラピーを行うだけではなく、患者さん同士で行ったり、家族と一緒に行ったりすることで、どんな人もニッコリ笑顔になり、中には症状が改善していく患者さんも多かったそうです。
特に、認知症の患者さんが、突然昔の記憶を思い出したり、懐かしい話を語り始めたりすることも多く、メアリー先生は、語りとタッチの組み合わせは、それぞれ単独で行うよりも確実に相乗効果がある!と確信を持ったそうです。
そのような中、「子どもたちにも、ポジティブに触れ合う機会を創ろう!」という新たなビジョンを抱いて、ストーリーマッサージを開発し、小中学校や特別支援学校などで教え始めたのだそうです。
Twinkle Twinkle Little Star(きらきら星)やLondon Bridge Is Falling Down(ロンドン橋おちた)など、誰もが知っている歌やリズムに乗ってマッサージをするだけではなく、自分自身で物語を作りながら、マッサージ行うこともできます。
ストーリーマッサージ専用の絵本を創った子どももいます。
ストーリーマッサージを行うことで、優しさが芽生えただけではなく、クリエイティブな才能に目覚めた子どもも多数いるそうです。
このストーリーマッサージが、最も目に見える効果を発揮したのは、特別支援の現場だったそうです。
特別支援教育の中のストーリーマッサージについては、続編で紹介したいと思います。
ストーリーマッサージが学べる入門講座
プロのプラクティショナーとしてストーリーマッサージを行いたい方へ