2023.10.26
いじめや暴力も減る!やさしさと想像力を育てるストーリーマッサージ
イギリスでは、医療・福祉の現場でよくアロマセラピーやタッチケアが活用されいることが知られていますが、教育現場にもよくタッチケアが取り入れられています。
その中でも、語りをマッサージに加えた「ストーリーマッサージ」というタッチケアは、イギリスで1000校以上の学校や特別支援学校で導入されていて、素晴らしい実績を挙げています。
語り + タッチ = やさしさ、想像力、絆、信頼、安心、喜び、楽しみ、笑顔 、etc・・・、シンプルですが、ストーリーマッサージの効果は、本当に絶大です!
ある治安のよくない地域の小学校では、いじめや暴力が絶えなかったそうですが、ストーリーマッサージの導入によって、子どもが「みんなのルール」や「嬉しい気持ち、悲しい気持ち」「こうして欲しい」といったことをマッサージで伝え合うようになり、問題行動が大幅に減ったのだそうです!
それだけではなく、子ども達は、学校で起こった出来事や連絡事項をマッサージをしながら親や兄弟に伝えてくれることが増え、家族でのコミュニケーションも良くなったそうです!
このように、目に見える効果を持つストーリーマッサージですが、最も効果を発揮したのは、特別支援教育の現場だったそうです。
ストーリーマッサージは、受け手がコミュニケーションが苦手でも、寝たきりでも、車椅子でも、どんな状態にあっても、安全で効果的に行うことができるタッチセラピーです。
特別支援を受けている子どもたちが、「やってもらう」だけではなく「やってあげる」こともできるのです。
セラピーをする側も、される側も、お互いにオキシトシンが分泌され、「まさにミラクル!」と言えるような奇跡がたくさん起こります。
下記は、イギリスでのストーリーマッサージ経験者からのコメントです;
「自閉症を持つ我が子は、触れられるのが嫌いなため、これまでハグをすることができなかったが、ストーリーマッサージを通して初めて子に触れ、つながりを感じました」
「ストーリーマッサージは、重度の障がいを持つ娘の落ち着きと安心に大変役立ちました。彼女が入院した時、私は毎日セラピーを行いました。看護師はこのセラピーが回復に役立ったと言いました」
「私は重度で複数の知的障がいと身体障がいをもつ3人の子どもの里親です。家族は皆、ストーリーマッサージが大好きで、タッチを通してコミュニケーションを取り、質の高い素晴らしい時間を過ごしています」
「私のクライアントは、精神面の問題を抱えている子どもから大人までです。皆ストーリーマッサージが大好きで、不安を感じるといつでも“やって”とねだられます。心を落ち着かせるのに大変役立ちます」(カウンセラー、心理士)
「私たちは5~19歳の自閉症の子ども達のためにストーリーマッサージを活用しています。以前は触れられることが苦手だった子どもも、行っていくうちに自然にタッチを受け入れられるようになりました。子ども同士や学校スタッフとのコミュニケーションも良くなりました」(教師)
この素敵なストーリーマッサージを開発したのが、スペシャルニーズの領域で長年セラピストとして活動されているメアリー・アトキンソン先生です。
メアリー先生は、発達障がい、自閉症、ダウン症、知的障がい、脳性麻痺、そのほか、疾患や障がいをお持ちの子どもや大人たちに、ストーリーマッサージを活用してきたスペシャリストです。
次回のブログでは、メアリー先生とストーリーマッサージについて、更に詳しくお伝えします。
ストーリーマッサージが学べる入門講座
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