2019.05.21
高血圧の方への自然療法
私が学んだ南アフリカのセラピューティック・リフレクソロジーでは、
卒業課題として、テーマとなる疾患を選び、
その疾患を持った10名のクライアントに対して、
症例研究(ケーススタディ)を行ないます。
「プロになったら、病気の方に施術をするのだから、
在学中に、病気の方にどんどん触れて、練習させて頂くように」と指導されるのも、
日本のスクールとの大きな違いです
(国家資格ですから、病気をお持ちのお客様も多くいらっしゃいます)。
これまで、AIDSや精神疾患などたくさんの分野で
良い結果を出した受講生も多くいらっしゃったとのことでした
(ここで言う”良い結果”とは、”QOLをあげる”ということになります)。
「私の卒論は、何にしよう・・・。
”肩こり”とか、よくある問題にしちゃおうかしら・・・」
なんて密かに思っていたら、
校長のインガ先生より、
「高血圧、高脂血症、糖尿病、3つの中から選びなさい」
と、突然言われました。
「ええ~!? どうやって探すんですか!?」
と聞いたところ、
インガ先生はにっこり笑って、
「病院に行ってスカウトしてきなさい」と言います。
「そんな馬鹿な~!」と、半泣きになりつつも、
「南アフリカのリフレクソロジーは、やっぱりスゴイな~」と、
感激したものでした。
こちらは、クラスメイトによるモデル募集の貼り紙。
↓
(求む!高血圧の女性で45-55歳の方!10回無料でリフレクソロジーしてあげます。電話してね!)
私は高血圧を選択し、
幸い、病院に行ってスカウトしなくても、
親の友人の60代~70代のみなさんに協力して頂いて、
たくさんの症例を取ることができました。
ケーススタディの際は、毎回、施術の前後に家庭用の血圧計で測定してもらいます。
「リフレクソロジーなんて初めて!!!」と緊張されている方は、
初回や2回目では、施術前よりも後のほうが上がってしまったこともあったのですが、
3回目、4回目、5回目、6日目・・・と、回を重ねるごとに、
施術前よりも後のほうがグンと下がることが増え、
気が付けば、
1回目の施術前と、最終回の施術前を比べると、
「殆ど全員が、血圧が下がっている!という
結果を得ることができました。
セラピストの皆さんは、
「効果を数値で測る」という習慣があまりないかもしれませんが、
時には、こうして施術の効果を測るということを
してみたら良いかもしれません。
でも、本当に嬉しいことは、
「血圧の数値が下がったこと」ではないのです。
ケーススタディのクライアントになってくださった60-70代の皆さまから、
このような感想も頂きました。
●呼吸が深くなった。自分の呼吸が浅かったことに気づかされた。
●膝の痛みが取れた。歩くのが楽になった。
●腰と肩が楽。
●肌の調子が良い!
●よく眠れるので、朝がつらくない。
●色々教えてもらえて食事に気を遣うようになった。
●お酒の量が減った!
●もっと長生きしたくなった。孫の顔を見たくなった!
私がケーススタディでクライアントから教えて頂いたことは、
リフレクソロジーを始めとする自然療法は、
きちんと学べば、高血圧の方にも有効であるということ、
そして、自然療法は、1つの目的のみに働くのではなく、
心・身体・精神全てに働きかけ、
ライフスタイルや人生の喜びまで変えることがある、ということです。
これからの高齢化社会、
セラピストの活躍の場が増え、
もっともっと健康な日本人が増えていきますように。
セラピストの皆さん、頑張りましょう~!