2019.05.21
ターミナル(終末期)ケアと自然療法
家族を癒したい!」が自然療法を学ぶ原点。
セラピストを志して20年経った今でも、その想いは変わっていません。
セラピスト人生で思い出深いのは、
祖母にたくさんセラピーをしてあげられたことです。
祖母は3年前に亡くなりましたが、私に最後に発した言葉が「背中!」。
「背中をマッサージして欲しい」という意味でした。
ターミナル(終末期)ケアにおいては、
痛みや苦痛の緩和にセラピーは大変有効だと認められていますが、
では実際には、どんな施術が良いのでしょうか?
ズバリ!
手で直接、優しく触れる、密着感タ~ップリのセラピーがおすすめです。
まさに、アロマセラピートリートメントのような、密着感のあるセラピーです。
実は、このことを教えてくれたのは、鍼灸学校の先生でした。
鍼灸師でさえも、ターミナルの場においては、鍼や灸を置いて、
手で素肌に触れるのが一番だと思う、のだそうです。
それを聞いて、感動しました。
祖母が末期になったときには
「今日はアロマですよ~♪」と言って、
パジャマをびろーんとめくって、
背中、足、手など、出来る限りの部位をアロマセラピートリートメントをしたものです。
リクエストの背中は、少しだけ横向きになってもらいタオルなどで支えて、
ゆったりとしたストロークを何度も何度も繰り返しました。
こちらがウトウトと眠ってしまうくらい、優しくてゆっくりとしたストロークです。
医療スタッフの皆さんも、「いい匂い~!」と喜んでくださって、
周りがパッと明るくなりました。
祖母がすごく喜んでくれて、同時に、私もすごく癒されました。
それだけで「セラピストになって良かった~!!!」と心から思いました。
人の手には、本当に、不思議な力がありますね。
「人を癒さなければ!」なんていう強い気持ちは必要ありません。
ただただ、相手に寄り添って、手を当てて、ゆーっくり擦るだけで良いのです。
そして、相手と一緒に過ごす時間を、心から愉しみましょう。
私は、自然療法を伝えることで、
大切な人が病気になったり人生の終わりに近づいた時、
「私には何もできない!」と思う人を減らしていきたいと思っています。