2019.05.21
昔のベトナムから学ぶ子どもの育ち方
お正月にちなんで、お恥ずかしながら、ベトナム留学時代のお正月写真を披露いたします。
ファッションが、とっても昭和ですネ・・・(一応、平成だったと思いますが・・・!?)。
ベトナムで盛大に祝うのは、西暦の元旦ではなく、旧正月、1月末~2月にかけての新月です。
1週間くらい、国中がお祭りモード。
あちこちに華やかな飾りつけがされて、爆竹が鳴り響いています
(爆竹、現在は禁止になったのかな?
私は、爆竹が顔面に飛んで来て、口の中にホールインワンし、死ぬかと思ったことがあります・・・)。
正月は、人々は、親戚や先生やお世話になった方々の家を訪ね歩き、
新年を祝い、健やかな1年を祈ります。
1週間、お店はどこもお休み。
人々は、保存食でもあるベトナムのおせち料理(主に、バインチュンと言われるベトナムのちまき)を食べ続けます。
正月以外は、年中無休で働き続けているベトナム人の皆さんですから、
この1週間は、頑として働きません。
最初は、各訪問先で喜んで頂いていたおせち料理ですが、
朝、昼、晩と食べ続けると、飽きてしまい(どの家庭も、なんだか味が一緒・・・)、
それでも、スーパーもコンビニもないわけです。
終いには、ちまきを見ただけで、涙目になってしまうほど、
「もう一生分のちまきを食べた!」という状態になってしまったのを覚えています。
昔の日本も、似たような状態だったのではないでしょうか。
現代の日本では、コンビニはもちろんのこと、
スーパーも、元旦から通常営業していますネ。
食べようと思えば、おせち料理以外も、何でも食べられます。
現代の日本人も、「おせちに飽きた!」となるまで、
ゆっくりとお正月を味わっても良いのではないかなーと思います。
さて、
この年末年始は、子どもと公園でタップリ遊びました。
お子さん連れを目にする機会も多くありましたので、
昔のベトナムの子どものことを思いだして書いてみたいと思います。
寺院や公園など、何処へ行っても、子ども達だけで遊んでいる姿が見られました。
大きな子が、小さな子の面倒をよく見ているのです。
ボロボロの衣服を着ている子、靴を履いていない子もたくさんいましたが、皆なかよし。
とにかく、皆元気で明るくて、人懐っこくて、本当にかわいい子ばかりでした。
私は、何処へいても、「オバチャーン!」と、子ども達に囲まれていました。
こっちが大学生でも、「お姉ちゃん」ではなく、「オバチャン」というのが、ベトナムの礼儀・・・。
↓ 魚釣りをする子どもたち。
遊び = おやつの獲得のため、真剣!!
こちらは、牛飼いの子どもたち。
遊び = 仕事。
↓ 汽車に乗って、窓の外を見たら、子ども達が張り付いている!
これは、遊びなのか、仕事なのか??
生きるために必死だった時代、
子ども達も、家族の中で何らかの仕事を受け持っていて、
遊びながら仕事をしている状態でした。
その中で、身体を動かし、頭を使い、
家族や友人を気遣う心も、養われていったのです。
寒空の下でも、みんな薄着で走り回っていました。
鼻水を垂らしている子もいましたが、気にしない!
転んで血が出ても、気にしない!
擦り傷は、怪我のうちに入りません。
小さな怪我をすることは、危険を察知する能力を身に付けることにつながります。
紙おむつ、甘い人工的なおやつ、子ども用シャンプーや歯磨き粉、ふわっと仕上げる柔軟剤、etc・・・、
便利なものは何もありませんでしたが、
素朴な暮らしの中では、アトピーや喘息の子、太っている子は、見たこともありませんでした。
着ているものは、みーんな、お古で、ブカブカでした。
この頃は、大人も子どもも、みんな前開きボタンのシャツを着ていますネ。
そうそう、大学生の友人にTシャツをプレゼントしたら、
「こんな服、見たことないから要らない」と、返されたことがありましたヨ。
子どもが熱を出したら、
家庭で、あの手この手で手当をしていました。
お薬を使わずにスッキリと治した身体は、自然治癒力がみなぎっています。
寝込んでも、3日もすると、また元気に走り回っていました。
教わったわけでもないのに、子どもも、自然の手当て法をよく知っているのです。
もちろん、現代のベトナム人の生活は、ずいぶん違っていると思いますが、
私が自然療法を学ぶ大切な原点は、ベトナムにあると思い、
今でも時々想い出しているのです。
子育ても、ベトナムのワイルドな子育てを、もっともっと真似して、
子どもにたくさんの役割を与え、生活の中で色んな経験をさせていきたいと思います。
お読みくださりありがとうございます。