2019.05.21
高齢者の骨折と自然療法
英国ロイヤルフリー病院では、
全ての病棟にセラピストが常駐し、患者さんのケアを行っています。
「全ての病棟」というと、集中治療室や隔離病棟なども含まれ、
重篤な疾患や、緊急を要する方、手術前の方、感染症で隔離されている方などにも、
アロマセラピーによる全人的なケアが行われています。
どんな時でも、セラピストにできること、セラピストにしかできないことがあるのです。
英国で自然療法学ばせていただいたことが大きな励みになり、
これまで、色々な病気や疾患をお持ちの方に、セラピーをさせていただきました。
そして、身内に何かあった時にも、セラピーが大いに役立ってくれました。
少し前のお話になりますが、
祖母が交通事故に遭って、腕と足を骨折し、入院しました。
私の場合は、
仕事ですぐにお見舞いに行けなかったため、
精油をブレンドしてアロマスプレーとクリームを作成し、母に託しました。
クリームは、患部に直接塗れなくても、首、肩、反対の手足に塗ってもらうためです。
事故の精神的ショックからの回復、
慣れないベッドで緊張している首や肩、腰の筋肉疲労の緩和、
負担の掛かっている反対側の手足の疲労の緩和、
睡眠の質や食欲を向上させること、
病室内の雰囲気を明るくすること!
そんなことを目的とすれば、
自然療法で、できることはたくさんあるのです。
このアロマスプレー&クリームは、
祖母だけではなく、ケアする側の母にとっても、
「癒しになった!」と喜んでもらえました。
入院の付き添いって、大変ですものね。
後日、病院に駆けつけて、
筋肉疲労がある首・肩には、優しく、且つ、しっかりとしたアロマトリートメント、
そして、手、足、顔へのリフレクソロジーも行いました。
全体で30分程度といったミニセラピーですが、
ご飯も美味しく食べられて、ぐっすり眠れるとのことで、喜んでもらえました。
その後も、出来る限りお見舞い&セラピーに行き、
骨がくっついた後は、医師に許可をもらって、患部にも優しいトリートメントを行いました。
↑骨折した側の足です。
少しのトリートメントで、むくみが取れて、皮膚の色がキレイになります。
本人も、とても喜んでいました。
そして、
「高齢だし、このまま歩けなくなるかも・・・」と誰もが恐れていたのですが、
その後、リハビリを経て、スタスタと歩けるように回復したのです。
医師やリハビリ担当のPTさんも、仰天していました。
「骨折に自然療法!?」と、
タイトルを見て、不思議に思われた方もいらっしゃるかもしれません。
でも、骨をくっつけることが目的ではなく、
回復するのをサポートすることを目的とすれば、
自然療法でできることって、たくさんあるのですね。
元気で長生きしてくれた祖母は、今は天国にいますが、
たくさんセラピーしてあげられたことが、私のセラピストとしての大きな励みになっています。
自然療法にご興味ある方、体験したい方、是非オープンキャンパスにいらしてくださいね。