2014.08.31
泳ぎを覚えていく段階と原始反射の統合
<スポーツにおける原始反射の統合について、泳ぎの習得と個性>
先週まで、水泳のパンパシフィック国際大会がオーストラリアで開かれていましたね。
日本チームの活躍、素晴らしかったですね。
リーダーの入江くん、不調、スランプの時期を超えてのご活躍、
200mは惜しかったですが、100mで金、おめでとうございます。
どの種目でも、選手がレースやプレーの後、
自分にうなづいている時の顔が、好きです。
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さて、過日の投稿では、
「スイミングに何年も通っているけれど、スイミングを続けるか迷っているお母様」が少なくないことから、
学びがゆっくりしたタイプのお子様に対して、親ができるサポートとして、
「試行錯誤体験の重要性」
と
「肯定感を得られまでの応援」
について書きました。
http://saga-log.jugem.jp/?eid=824
今回の投稿は、原始反射の残存&統合という考え方と、泳ぎの修得という点について
追記したいと思います。
原始反射とは?については、このブログでも投稿していますが(記事の最後にリンクあり)分かりやすい表現をすると、
赤ちゃん(もっというと胎児から)の頃に現れる人間の自動的、本能的な動きで、身体や脳の発達の土台となっている反射的な動きのこと。一般的にはこの反射的な動きは、発達にともなって、みられなくなり、反射から意識に身体を動かすようになっていきます。
泳ぎを覚えるときって、顔をつけたり、ボビングしたりして、それから、水平姿勢として「けのび」を覚えますね。
「けのび」の練習後に、バタ足を学び(足)その後プル(手)の動きをつける、呼吸をつける、みたいな流れが一般的です。
背泳ぎであれば、まず、浮いて、それからキック、プル(手)の動きみたいな、足から最初に形をつくっていく。
この練習をする時に、スムーズに、パッとできてしまう子どもと、そうでなく、ゆっくり獲得していく子がいます。
ゆっくりさんタイプに多いのが、
新しく、慣れていない動きをつくるときに、自分の身体を思った通りに動かしずらいということがあります。
意識はしているのに、無意識に身体が決まった枠の中で身体が動いてしまう。。。感覚。
もしくは、上半身と下半身の別々に動かすことが苦手(2つのことをひとつの身体で表現することが苦手)
その原因をつくるひとつの要素として、原始反射の残存があります。
例えば
〇 腕、肘に力が入って、浮く姿勢でもまっすぐ伸びない。
〇 身体が一定の流線形を保ったまま、頭を移動するのが難しい。
〇 手を動かすと、足がとまる→沈む。
〇 平泳ぎの手と足の動きの獲得が難しく感じる。
などなど。
より関係が深いものに
緊張性迷路反射TLR,対称性緊張性頸反射STNR,非対称性緊張性頸反射ATNR,スパイナルガラント反射、ランドー反射、バブキン反射、把握反射などの原始反射があります。
原始反射の統合が進んでいない場合、
首や背中、左右、上下の関係、
水の中でゆっくり統合していく方法を試すといいかもしれません。
スポーツを踏まえて、原始反射のエクササイズを統合していくと
このような方法があります。
子どもの例
●ビート板をもった、水中宝探し。
●思いっきり手を回す。
●水中おしくらまんじゅう
●横回転泳ぎ
など。
陸上でも遊びながらできます。
他にもいろんなアイデアがいっぱい!
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