2021.06.19
「アロマセラピーコンサルタント」という新しい働き方
認知症、がん、ターミナル(終末期)ケア、発達障がい・自閉症、緩和ケアなど・・・、昨年の秋から、ヨーロッパで行われている最先端のクリニカルアロマセラピーについて学びを深めてきました。
同じ「アロマセラピー」という言葉で表現されても、現場によって、実際の精油の活用法には様々なスタイルがあります。
例えば、オランダのマデレイン先生は、精油を食品グレードのアロエベラジェルに希釈して口腔ケアに活用したり、植物油に希釈して抗がん剤治療後のヘアロスや、放射線治療の皮膚の保護に活用したりします。
他にも、呼吸困難、痺れ、痛み、筋肉の疲労など身体的な症状や、不眠、不安、記憶力低下などの精神症状に対して、適切な精油ブレンドレシピの提供や、基材のアドバイスをしています。
電話やオンラインで相談を受け、ブレンディングを郵送で届けることも多いそうです。
「患者さんを、セラピストの訪問を待っているだけの“お客様状態”にさせないことが大切。
自分自身や家族同士で積極的に精油を使うことで、よりアロマセラピーの効果を得ることができる」と語っていたのが印象的でした。
一方、同じくオランダのジョナサン先生は、心理カウンセリングとアロマセラピーを組み合わせ、家族丸ごとのケアを行っています。
例えば、多動性、衝動性、攻撃性のある子どもに対して、気分と感情を鎮めたり、睡眠をサポートしたり、学習に集中できるようにサポートしたり、アロマセラピーを使った家庭でのケアを指導しています。
痛みの緩和ケアにおいては、アロマセラピーと誘導イメージセラピーを組合わせることで、一日中ベッドの上で痛みに苦しんでいた患者さんに、痛みを忘れるひと時を与えています。
アロマセラピーの香りを使って孤独を癒し、より良く生きるサポートをすることを専門としているのです。
アロマセラピーの素晴らしいことは、ノンタッチ(触れない)とタッチ(触れる)の両方のケアができることです。
もちろん、人に直接触れるタッチングが心身に素晴らしい効果を与えるということは、言うまでもありません。
でも、タッチやマッサージができない環境や状況もあるのです。
日常生活の中でも、勉強中や試験、スポーツの試合、仕事の能率を上げたい時、演奏などパフォーマンスを高めたい時、他にも集中力や気力、瞬発力を要する時など・・・、「タッチはできないけれどもアロマが有効」という場面は沢山あります。
例えば、スポーツの現場では、トリートメントは試合後の疲労の緩和には有効ですが、試合直前の不安解消や集中力アップには「嗅ぐだけ」のアロマが有効です。
海外では、このような「嗅ぐこと」による脳や身体への影響が注目され、「ノンタッチ」のアロマセラピーの専門家も多く活躍しています。
ノンタッチケアとしてのアロマセラピーでよく使われるグッズに、「インヘーラー」と「ロールオン」があります。
ヨーロッパでは、医療現場でよく使われていて、ほかにスポーツや教育、ビジネスなどの現場で活用されています。
【インヘーラー】
周りに気づかれずパーソナルに香りを嗅ぐ道具。
精油が皮膚に付いたり、使う人が誤って精油を舐めてしまったりするリスクがないため、子どものケアにも最適です。
【ロールオン】
中蓋がローラーになっているボトルで、ローラーが触れたところにしかオイルが付かないため、オイルを付け過ぎるリスクがありません。
インヘーラー、ロールオンは、IMSIウェブショップでご購入いただけます。
これからの日本では、アロマセラピートリートメントだけではなく、ノンタッチケアとしてのアロマセラピーの重要性が益々高まってくることでしょう。
「パフォーマンスを高める香り」
「痛みを忘れてよく眠れる香り」
「認知症ケアに使える香り」
「記憶力や集中力を高める香り」
「クリエイティビティを促進する香り」
「イライラや不安に効果てきめんの香り」など、
クライアントの要望を満たして香りを自由自在に操るブレンディングの専門家=アロマセラピーコンサルタントのニーズが、今後増えてくると思われます。
「アロマセラピーコンサルタント」という働き方、10年前には日本にも世界にもなかった、新しい働き方ですね。
パイオニアの方々の活躍によって、アロマセラピーが特別なものではなく、もっともっと日常に根付き、子どもから高齢者まで、誰もがその恩恵を受ける社会になること、ワクワクしています!
IMSIの英国IFPA資格取得コースには、「タッチ(トリートメント)&ノンタッチ」の両方の専門家として活躍できるディプロマコースと、「ノンタッチ」に特化した専門家を育成するコンサルタントコースと、2種類あります。
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