2023.08.14
セラピストが知って役立つ「ツボ」と「反射区」その③
前回のブログでは、皮膚にあるツボに触れることで、内臓の気の状態を読み取ったり、内臓の気に変化を起こすことが可能で、反射区も同じであるとお伝えしました。
反射区とツボは全く同じであるかというと、実はそうではなく、使い方に違いがあると思います。
反射区は、特定の部位に対応する皮膚の部分を「面」で捉えて、刺激していきます。
「面」で捉えるため、刺激は比較的マイルドに感じます。
一方、ツボは「点」で捉えて、刺激していきます。
同じ圧で刺激しても接地面積が小さいため、深く入り、刺激的に感じます(ピンヒールで踏まれると痛く感じるのと同じです)。
最も接地面積が小さくてピンポイントでツボを刺激できるのが「鍼」ですが、実は刺さなくてもツボへのアプローチはできるのです。
また、反射区への刺激は、「対応する部位」への刺激となります。
「肝臓の反射区」「腎臓の反射区」「胃の反射区」……という感じです。
一方、ツボへの刺激は、部位を示すこともあるのですが、「作用」を持ちます。
「気を上げるツボ」「涼しくするツボ」「緩めるツボ」「鎮痛のツボ」などです。
ベトナム医道ディエンチャンと、南アフリカDIセラピューティックリフレクソロジーでは、ツボと反射区を併用することで、例えば「腎の気を上げる」とか「肝の気を緩める」といった伝統的な鍼灸治療のような効果を発揮すると言われています。
ディエンチャンでは、さまざまな道具を使い分けて、「面」と「点」の両方の絶妙な刺激を、顔のツボと反射区の両方に加えていきます。
南アフリカのセラピューティックリフレクソロジーでは、使うのはセラピストの手だけですが、指の腹ではなく指先を使って接地面積を小さくすることにより、ときには鍼のような響きをツボに与えることができます。
歴史も文化も違うこの2つのセラピーが、「ツボと反射区の併用」という共通点があることは、興味深いですね!
ツボと反射区は、単なる「物理的刺激」ですから、医学的な禁忌はなく(注意点はあります)、医薬品との相互作用もありません。
それに、「アロマセラピー」「メディカルハーブ」など、ある有効成分が体内に入って、その成分が体内で効果を発揮してくれるセラピーとは働き方が異なるため、組み合わせるとお互いを補完し、更に相乗効果を発揮してくれます。
また、フラワーエッセンスやホメオパシーのような波動療法や、音楽療法、その他どんなセラピーと組み合わせても抜群に相性が良いのです。
そうそう、南アフリカでは、ホメオパシーとリフレクソロジーのクリニックが併設されていました。
私は、アロマセラピストですから、もちろんアロマセラピーとの併用がとても良いと思っています。
勉強熱心なセラピスト達から「この症状には、どのツボが良いの?」「私におすすめの反射区は、どこ?」という声が聞こえてきそうですが、実は、本当のところは、触れてみないと分からないこともあります。
この、マニュアル化ができない、掴みどころがない所が、ツボと反射区のたまらなく面白い所ですネ。
同じ圧(強くはなく、マイルドな圧)で色々な部分に触れてみて、敏感に感じるところが、その人にとって効果的なツボであり、反射区です。
「キク~!」という言葉がありますが、「効く」から「キク~!」というのです。効くツボや反射区の場所は、人によって異なります。症状ではなく、人を見るのがポイントです。
でも、眉頭、目頭や頭頂など、多くの人が「キク~!」と言う場所もありますので、色々と試してみてください。
さて、全3回に渡ってツボと反射区の話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
セラピストがツボと反射区を身に付けることで、もっとクライアントに寄り添い、ウェルビーイングや体質改善のサポートが可能になってきます。また、短い時間でできるセルフケア、ファミリーケアに最適です。
ツボや反射区を使ったアプローチにご興味があるセラピストの方、是非お知らせくださいね。一緒に学びを深めましょう~(^^♪
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