2020.04.28
オランダの医療現場におけるアロマセラピーその1「患者さんをお客様扱いしないこと」
「医療現場にアロマセラピーを導入する」と言うことは、ここ10年で、世界的に飛躍的に広がってきました。
その手法は様々で、「ディフューザーを使って院内に香りを焚く」ということもありますし、「アロマセラピートリートメントを行う」ということもあります。
いずれにせよ、香りによる心理的な作用にフォーカスすることが多いというのが現状です。
そんな中、「オランダでは、心理面と同様に身体面への作用も重視され、患者さんの症状の改善や回復を促進させるために、積極的にアロマセラピーが活用されている」という情報を入手し、「絶対に学びたい!!!」と思って調べていたところ、オランダの医療現場におけるアロマセラピーの第一人者であるマデレイン・ケルホフ先生とご縁がつながりました。
メールを通じて色々と教えていただき、5月にスロヴェニアで開催される世界最大の植物療法カンファレンスBOTANICAでお会いするのを楽しみにしていたのですが・・・、カンファレンスが延期になってしまったため、お会いすることが叶わなくなってしまいました。
そこで、マデレイン先生に電話やメールで教えていただいたオランダの医療現場におけるアロマセラピーについて、「日本のセラピストの皆さんに伝えたい!!!」と思うことがたくさんありましたので、少しずつこちらのブログでご紹介していきますね。
「医療現場におけるアロマセラピスト」は、患者さんを優しくケアする聖母のような人・・・という勝手な(?)イメージがあるかもしれませんが、マデレイン先生たちが医療現場で行っているケアでは、実は「患者さんをお客様扱いしないこと」を大切にしているのだとか。
セラピストがアロマセラピーを「する側」、患者さんがアロマセラピーを「受ける側」と決めつけることはないそうです。
もちろん、アロマセラピーの応用の一つとして、アロマセラピーマッサージの施術も行いますが、アロマセラピストの仕事は、患者さんが、必要な時に自分でアロマセラピーのセルフケアが行えるよう、サポートしていくことなのです。
実際に行う手法は、インヘーラー(吸入器)やフットバス、クリームやジェルの塗布など、様々です。
例えば、吐き気や気分のむかつきといった症状にはインヘーラー(吸入器)を使って吸入をしたり、循環促進にはフットバスを使ったり、皮膚症状の改善にはクリームやジェルなどの基材に精油を混ぜて塗布したりもします。また、状況に応じて、ディフューザーを使って精油を香らせることもあります。患者さんの症状や悩みに応じて、最適な手法を使い分けているのです。
アロマセラピストが患者さんに情報を共有し、教育をすることで、患者さん自身の「これがやりたい」という気持ちを引き出すことを大切にしています。そのような気持ちを持ち続けることで、生きることにも前向きになれるのだそうです。
ですから、患者さんを、ただアロマセラピストの訪問を待っている「受け身のお客様」にしないということが大切なのだそうです。
如何でしょうか?
オランダのアロマセラピーは、日本で良く知られているアロマセラピーと少し違いますよね?
追って、続きを書きますね。
マデレイン・ケルホフ氏来日セミナー~医療現場で行うクリニカルアロマセラピー~
2020年10月31日~11月2日 認知症、がん、緩和ケアの現場で行われる最前線のFusion AromaCare™
自然療法の国際総合学院IMSIの授業は、当面の間、オンラインで対応しています。
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