2012.10.18
不妊、妊娠前の身体作り ケーススタディ報告
PCCと産後のサポートー自然懐妊のケーススタディ / Fertility Case Preconception Care Through to Postnatal Support
‘Sharon’ and ‘James’ are typical patients, presenting to my clinic after 8 months of trying to conceive without success. They are starting to get anxious, given their respective ages of 36 and 39. They have yet to get any investigations done, seeking my advice on what to do as they wish for a natural conception without medical assistance. They are well educated in healthy diet and lifestyle, however long work hours and stress with deadlines cause them to eat poorly, irregularly and with too much reliance on ‘fast food’, caffeine, sugar and alcohol. They are too tired to exercise and as a result feel flat and exhausted. Sharon has been having irregular periods over the last few years, which she attributes to stress. Her cycle is between 27 and 38 days. She experiences 1 week of ‘terrible’ PMT with tears, emotional outbursts, sugar cravings, insomnia, bloating and breast tenderness. James is generally well, however his recent blood test revealed some elevation in cholesterol and his blood pressure is high end normal. His stress levels are high and he needs to lose 5 kilograms of weight, which he knows is related to too much beer and not enough exercise.
シャロンとジェームズは典型的な患者で、8ヶ月ほど子作りを試したものの、成果がみられなかったとのことで、私のクリニックに来ました。シャロン36歳、ジェームズ39歳というそれぞれの年齢もあって、二人はだんだん不安になりはじめていました。二人ともまだ何も検査を受けていなく、医療介入なしの自然懐妊を望んで、私のアドバイスを受けにいらしたのです。健康な食生活と生活習慣についての教養はある二人でしたが、勤務時間が長く、〆切に追われる仕事によって、十分な食事が取れず、不規則になりがちで、ファーストフードや、カフェイン、砂糖とアルコールに依存度が高い生活になっていました。シャロンはこの数年、月経不順で、彼女はストレスが原因と考えていました。彼女の月経周期は27日~38日。極度の月経前緊張症があり、涙を流すほど辛く、感情の激発、甘いものを食べたい欲求が抑えられず、不眠に悩まされ、腹部の張り、乳房の痛みなどが一週間続くとのこと。ジェームズは特に問題はないものの、最近受けた血液検査ではコレステロール値が上がり、血圧は正常値上限でした。彼のストレスレベルは高く、5キロ減量の必要があり、体重はビールと運動不足が原因と自覚していました。
In the first consultation I spend time discussing the basic science of Preconception Care (PCC) – how vital the 4 months prior to conception are for the health of the baby and pregnancy. During this time, prospective parents need to “Clean up and Build up” with the aim to improving fertility through improved egg, uterus and sperm quality. They also need to see their doctor for ”Check up” – various blood and urine tests, or perhaps for a referral for more complex tests. Finally, the woman needs to monitor her menstrual cycle through charting her sy
mptoms. (see Table 1 in Appendix for more information on the basic PCC list)
最初のコンサルテーションでは、私はまずPCC(Pre-Conception Care = プリコンセプション・ケア、受精成立前のカラダ作りを目的としたケア)について説明しました。赤ちゃんの健康と妊娠にとって、いかに受精前の4ヶ月が重要な役割を果たすのかを知ってもらうためです。この期間、これから親となるカップルには、質の改善された卵、子宮と精子でもって、妊娠力を高めていくことを目的とした、「浄化(クリーンアップ)と強化(ビルドアップ)」が必要となります。また、医師に受診して「検査」を受ける必要があります。様々な血液と尿の検査、場合によっては専門医への照会を受けてより複合的な試験も必要かもしれません。最後に、女性は自分の症状を表にしながら、月経周期の観察も行ってもらいます。
I then prescribe certain nutritional supplements and individualised herbal medicines according to both their medical condition and their naturopathic presentation.
In subsequent consultations the couple demonstrate that they have made a significant commitment to eating well, preparing homemade food, exercising in the mornings and eliminating caffeine and alcohol. They are feeling healthy and vital and positive about the changes they feel in their body.
次に、二人の病状と併せてナチュロパシー的診察に応じた特定の栄養サプリメントと個人に合わせたハーバルメディスンを処方します。
その後のコンサルテーションでは、二人とも食生活の改善、自炊をするようになり、朝は運動をして、カフェインとアルコールを経荒らすなど、かなり真剣に取り組んでいることがはっきりと分かりました。健康になった、元気になったと感じ、カラダに起こっている変化を前向きに受け止めているとのことでした。
Sharon’s blood tests reveal a mild degree of inflammation and poor progesterone levels, which may both contribute to poor implantation and early miscarriage. James’ semen analysis shows moderate reduction in sperm motility and quality. Treatment is adjusted in light of the results. Over the next 6 months, improvements are steadily made and Sharon conceives. Managing her anxiety about ‘holding onto the pregnancy’ is just as important in the first trimester as ensuring she eats well. In pregnancy, physical, mental and emotional health blends into one. A strong therapeutic relationship with a pregnant patient is essential for a successful outcome.
Various physical ailments bothered Sharon over the pregnancy, which were successfully treated with acupuncture, nutritional and herbal medicines. Her various nutrient demands changed and needed to be checked and adjusted. (See Table 1 in Appendix for some common ailments and key nutrients for each trimester).
シャロンの血液検査の結果から、中度の炎症とプロゲステロン値の低さが判明し、この二つが着床困難や早期流産に起因している可能性があることが示唆されました。ジェームズの精液分析では、精子の運動性と質にわずかな減少がみられました。治療はこの結果を踏まえて調整します。その後6ヶ月の間、改善が着実にみられ、シャロンは受胎しました。妊娠初期では、「妊娠を維持しなければ」というシャロンの不安をうまく解消していくことも、きちんと食事してもらうのと同じくらい重要なことです。妊娠においては、身体的、精神的そして感情的な健康が一体となり、影響します。功を奏するためには、妊娠をしている患者との、強い、セラピューティックな絆は欠かせません。妊娠中、シャロンが患った様々な身体的な不調は、鍼治療、栄養とハーバルメディスンで見事に治りました。必要な栄養は都度、チェックして必要に応じて調整していきました。
By the time it came to the last appointment with me at 37 weeks, most of the time was spent discussing birth preparation and recovery. A well-prepared woman is an empowered one who can tap into her own internal confidence and voice her needs when necessary. Sharon drank a herbal tea from 20 weeks that traditionally is used to prepare the pregnant uterus for birth. Her labour was 6 hours in length and although she described it as overwhelming she felt so elated to have done it without drugs and to have a healthy baby girl in her arms. She recovered and breast-fed well, with the assistance of some herbs to help boost milk supply. Simple remedies were given to baby ‘Emma’ as needed over the first weeks and months. She has grown into a lovely, healthy child and a beautiful big sister to her little brother ‘Toby’, who was conceived naturally and within 4 months of trying the second time around!
37週目、私との最後のアポイントメントとなった頃には、診察時間の大半を出産準備と産後の回復についての相談に費やしました。準備がしっかり整った女性は、自分の内側の自信に寄り添い、自分のニーズを必要なときに声にできる、真の強さをもった人です。シャロンは20週目から、子宮を出産に備えさせるために伝統的に用いられてきたハーブのお茶を飲み始めました。陣痛は6時間、後に「耐えられなかった」と言ってはいましたが、薬に頼らずお産を成し遂げられ、五体満足な女の赤ちゃんをその腕に抱けたことがとても嬉しそうでした。産後の肥立ちも順調で、母乳分泌促進のハーブの力も借りながら、授乳も良くできました。エマと名づけられた赤ちゃんには、最初の数週間、数ヶ月の間、必要に応じてシンプルなレメディを与えました。エマはすくすくと健やかな美人な女の子に育ち、今では、4ヶ月の子作りで自然に授かった弟のトビーくんも出来て、すっかりお姉ちゃんです。
Sharon and James’s story is an illustration of the fact that everything we eat, drink, breath, feel and do can have an impact on the health of our cells, tissues and organs. As a result, we can have profound positive effects on our fertility through making healthy diet and lifestyle changes and employing nutritional and herbal medicines to assist our physiology to regain homoeostasis.
シャロンとジェームズのストーリーは、いかに食べるもの、飲むもの、吸う空気、感情と
行動が私たちの健康と細胞、組織と臓器に影響を与えるかという事実の実例です。健康的な食餌を心がけ、生活習慣の見直しをし、栄養とハーバルメディスンを取り入れて、生理機能を高め、ホメオスタシスを取り戻すこと。こうしたことを通じて、結果として、懐妊に大きく前向きな効果がもたらされるのです。
Melanie Koeman June 2012メラニー・コーマン 2012年6月
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