2022.03.15
手で触れるセラピーと、道具を使うセラピーとの違い
セラピストの皆さん、手を大切にしていらっしゃいますか?
手を保護するために、常に手袋を付けているセラピストの方もいますが、私は手の感覚も大切にしたいので、料理や掃除、食器洗いなども素手で行っています。
特別なハンドケアは何もしておりませんが、セラピストになってから20年以上、幸い手荒れも怪我もしたこともありません。
ところで……、「セラピーは、手で触れるのが一番だから、“道具”を使うなんて、邪道!」と思っている方は、いませんか!?
実は、以前私がそうだったのです!
アロマセラピスト、リフレクソロジストとして10年ほど活動をしていた頃は、「セラピーは、手で触れるのが一番!」と思っていました。
そんな頃、ベトナムでディエンチャン顔反射療法に出逢ったのです。
「刺さない顔鍼」と称して、道具で顔をグリグリと施術するその手法に仰天したのは、言うまでもありません。
衝撃的ではありましたが、創始者の熱い想いに触れて、ディエンチャンを学ぶことにした私。
クラスメイト達が、口々に「〇〇(症状)が治った!これはスゴイ!」言うのをと聞いて、驚きました。
そして「このセラピーは、今まで私が学んできたセラピーとちょっと違うのでは……?」と思い始めたのです。
今思えば、当時の私はまだ若く、特に不調もなかったため、セラピーの本当の効果を実感できていなかったのです。
その後、自分や家族、友人の不調のたびにセラピーを試す機会にも恵まれ、やっと「ああ、こういうことなんだ……」ということが分かりました。
手と道具、どちらも良い所があります。
“解剖学的に形がある物”に対しては、手のほうが感度が良く、うまくアクセスすることができるように思います。
例えば、アロマセラピートリートメント(スウェディッシュマッサージ)は筋肉のコリや血行促進には最適で、リンパドレナージュはリンパの滞留やむくみに最適な施術です。
一方で、“解剖学的に形の無いもの”、つまり、「気血の滞り」は、道具を使うほうが「ドンピシャリ!」という感じでキャッチし、解消できるのです。
ディエンチャンは正にこれですが、鍼灸やかっさ、吸い玉などもこの「道具を使うセラピー」に相当します。
例外は、南アフリカ式のセラピューティック・リフレクソロジーです。
南アフリカ式のセラピューティック・リフレクソロジーは、手の指で行いますが、指の腹の柔らかい部分ではなく、指先の小さな面積だけを使います。
接地する面積が小さいため、圧はほとんどかけていないのに関わらず、ディエンチャンの道具で施術されるのとよく似た、刺激的なイタ気持ちよさが得られます。
これは、やみつきになる気持ちよさです!
創始者で南アフリカ在住のインガ・ドーガン先生が、「どうすれば手のみを使って、鍼灸と同じように経絡治療ができるか……」を研究して開発された、独特のテクニックなのです。
手で触れるセラピーも道具を使うセラピーも、どちらも良い所があるため、私は手も道具もMixで使うのが好きなのです。
手 ⇒ 道具 ⇒ 手 ⇒ 道具……と、一つのセラピーにうまくフュージョンさせて組み込むのも良いですね。
様々な手法を柔軟に取り入れることで、多方面から働きかけ、よりホリスティックなセラピーになっていくのだと思っています。
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