2024.05.21
スペシャルニーズのケアに欠かせない精油
前回のブログ「スペシャルニーズと自然療法」の続編です。
スペシャルニーズと言っても、車椅子を利用している方、高齢者、妊婦、乳幼児、基礎疾患のある方、寝たきりの方、発達に凸凹のある方など、さまざまな種類があります。
イギリスのプロのアロマセラピスト資格であるIFPA認定のアロマセラピーディプロマコースおよびコンサルタントコースでは、これらスペシャルニーズに対する精油の禁忌や濃度、用法などの注意点などを、細かく、しっかりと学んでいく必要があります。
もちろん、解剖生理学や化学も必修科目で(楽しいですよ~(^^♪)、スペシャルニーズに対するアロマセラピーはハードルが決して低くないのは確かです。
一方で、「アロマセラピストではないけれど、スペシャルニーズを持つ家族にアロマセラピーをしてあげたい」と願う方も多くいらっしゃるはず。
「アロマセラピストでなければ、アロマを行ってはダメ」ということ全くなく、スペシャルニーズを持つご家族がいる方こそ、アロマで大切な人に寄り添ってただきたいと願っています。
では、そのような方たちは、どのような精油を使っていけば良いのでしょうか?
アロマセラピストではない方が、家庭でスペシャルニーズを持つ人に対してアロマセラピーを行うときは、「最もリスクの低い精油のみを使う」のがおすすめです。
そこでおすすめなのが、レッド、イエロー、グリーンの3種類のマンダリン精油です。
マンダリン精油といえば、もっとも人気の高い精油の1つで安全性も高いため、子どもや妊産婦などのケアにもよく使われている精油です。
オランダのジョナサン先生は、医療現場で特にうつ・トラウマを持つ方、自閉症やADHDなど発達障がいを持つ方、HSPなど、デリケートな方への心のケアや子どもの発達のサポートに活用しています。
同じマンダリンなのに、どうして3種類もあるかというと・・・?
若くて青い実の果皮から抽出されたマンダリン・グリーンはイキイキと元気になるようなフレッシュな香りで、「活性作用」を持ちます。
活性作用があることでよく知られるペパーミントやローズマリーには禁忌や注意点があるのに対し、このマンダリン・グリーンは子どもから高齢者まで、安心して使うことができます。
真っ赤になるまで熟した実の果皮から抽出されたマンダリン・レッドは、酸味は殆どなく、フローラルと甘さ、深みがある香りで「鎮静作用」を持ちます。
鎮静作用あることでよく知られるローズやクラリセージには禁忌や注意点があるのに対し、このマンダリン・レッドは子どもから高齢者まで、安心して使うことができます。
更に、食べ頃の実の果皮から抽出されたマンダリン・イエローは、落ち込んでいる方には活性させ、高揚し過ぎている人には鎮静させる、いわゆる「バランス作用」を持つオールマイティな精油です。
老若男女問わず、多くの方が好み、笑顔になる3種のマンダリンの香りは、使う人のニーズに合わせて、臨機応変に活用できるのが素晴らしいところです。
スペシャルニーズとアロマ&タッチケアの講座では、この3種のマンダリンをタップリと使いながら、大切な人にアロマを届けるさまざまなケアの方法を探求していきます。
この夏~秋にかけては、ほかにもマンダリン3種を使う講座として、キッズ向けのアロマ&タッチケア講座や、本家・ジョナサン先生による発達障がい・ADHD/ADDとアロマセラピー、自閉症とアロマセラピーも開催しますよ!
マンダリン精油がますますフル稼働していきそうですネ!