2011.10.29
スポーツ・ニュートリション(栄養)と自然療法
このブログでは、先月行った豪州出張での様子、オーストラリアの自然療法について書いています。
↓ 昨日の続きで、スポーツニュートリションの専門家、キラ・サザランド先生をご紹介します。
この日は、シドニーは、よいお天気。
今日は、オーストラリアのシドニーにある歴史ある自然療法の学校、Nature Care Collegeのニュートリション科の主任講師、ATMS(オーストラリアン トラディショナル メディスン 協会)でも、プロ向けのセミナーを担当している先生、キラ・サザーランドさんのご自宅を訪問します。
スポーツメディスンの専門家で「アスリートのサポートを自然療法で行っている先生」と聞いていましたので、特に、この日は楽しみにしていたのです。
私自身も、実は大学での専攻はスポーツ科学で研究室は栄養生化学ゼミナールに所属。卒論はスポーツ栄養・女性アスリートの月経問題をテーマにしていたこともあって、なんとも、親近感を感じる先生なのです。
まずは、シドニー湾にあるサーキュラーキーへ。
観光地でもありますが、朝早かったので、空いていました。
ここから船にのって、マンリーへ移動します。
↑ 右上にマンリーの文字があります。
港で少し時間があったので、コーヒーを買いました。
↑ カモメがパラソルに。
出発は3番ターミナルから。
マンリー行きのフェリーは、黄色と緑。偶然でしょうが、オーストラリアをイメージする色ですね。
出発すると、あれっ。白い建物が見えてきました。
世界遺産で、観光の目玉、オペラハウスです。
行く時間は、とれませんでしたが、船から眺められてラッキーです。
行きのフェリーでは、シドニー在住のナチュロパス、前田アンヌさん手作りのオーガニックミューズリーを頂きました。(感謝涙)
ナッツの入ったミューズリーに山羊のヨーグルト、フレッシュのパッションフルーツ入り!
栄養素が豊富で、お通じにもよさそうな朝食。
ところで、アンヌさんのお家にお世話になってから、とても身体の調子、そして肌の調子がよいのです。海外に行くと、たいてい肌が乾燥して、荒れてくるのですが、、、今回は日焼け止めも、ばっちり塗っていて、特に肌荒れしてくるはずなんだけど、そうならず、とっても不思議!
ミューズリーは大学時代から大好物。日本で、あまり、流行っていない時期からバクバク食べていたほどです。
フェリーの中、ミューズリーを頂きながら、アンヌさんから話を聞きます。キラさんの授業をうけたこともあるので、事前にキラさんのことを伺いました。
あっという間に、マンリーに到着。
↑ マンリーといえば、ビーチ。シドニーオリンピックのビーチバレーの会場にもなった場所。
都市というよりも、スペースに余裕があって、海が好きな方が住むそうで、シドニーへも十分通勤圏内とのこと。
地図を頼りに、キラ先生のご自宅を探します。
当初、Nature Care Collegeを尋ねるはずでしたが、スケジュール調整の結果、カレッジはフィットせず、ご自宅に伺わせて頂けることになったのです。先生の生活の場までみられるなんて、とても素敵なことです。
無事に到着してみると、海に近い、素敵な場所でした。
現役アスリートとしてトライアスロンを続けている先生にとっては、理想的な場所かな?
こちらが、キラ・サザランド先生。
素敵な笑顔で出迎えて下さいました。
身長は177cm。 とてもスリムでモデルみたい!と思ったら、やっぱり、若いころにモデルの仕事をされていたこともあるのだとか。
先生の書斎、ナチュロパシーのコンサルテーションにも使う部屋にご案内下さいました。
↓ 本棚の上には、ディプロマが飾られています。
こちらのディプロマは、大学でのコンプリメンタリーメディスン(補完医療)の学位
↑ 皆様、五色の輪は何かご存知ですよね。
はい。オリンピックのシンボルマークです!
こちらは、IOC(国際オリンピック委員会)のディプロマで、
タイトルは、「スポーツ ニュートリション」
キラ先生は、もともとナチュロパスでニュートリショニスト、そして、その教育に長く携わっていますが、ご自身がアスリートということもあって、スポーツ医学、スポーツニュートリションを専攻しながら、自然療法・ニュートリションでのアスリートのケアも専門としています。
また、育児をしながら、競技生活、講演活動、クライアントケア、そしてクイーンズランドの大学でスポーツに関する臨床データをとっていたりと、多忙な生活をされている、ママさんナチュロパス&アスリートでもあるのです。
・・・
さて、時は金なり。
簡単な自己紹介&IMSIの紹介の後、早速、キラ先生にインタビューを始めます。
まずは、スポーツアスリートと自然療法
について。
お話を伺うと、スポーツアスリートが自然療法を受けにくる、もっと多い理由は、
一番に、「免疫のシステムの管理と向上」だそうです。
アスリートは、ハードなトレーニングをする。効果的にパフォーマンスをあげたいが、同時に大切な大会に向かって、うっかり風邪などひいたりしたら大変なわけで、常に免疫力を高めておかなければならない。
また、トップアスリートになると、レース前後にドーピング検査もありますので、風邪薬とかは、かなり注意して使わないと、検査にひっかかり、失格になってしまう恐れもありますしね。
一般の健康的なイメージとはかけ離れているかもしれませんが、意外にもスポーツアスリートは、健康・コンディショニング(体調管理)にストレスが多いものです。
キラ先生からは、ケーススタディを交えながら、どのような手法で、行っているのかを教えてもらいました。
ハーバルメディスン、食事のアドバイス、サプリメントを活用することで、一般的な競技生活では、補えないきれないような、ホリスティックなサポートをしていく。
普通の一般人的食生活でもいいですが、心身ともに、ストレスが多いアスリートだからこそ、薬草の力をうまく使うことによって、内臓が活性化したり、解毒のシステムをサポートしたり、筋肉のダメージ、疲労感を積極的に回復できれば、それは、それは、アスリートには心強いことでしょう。
ただ、薬草は野菜ではないので、使用方法などは、やはり注意が必要です。一般には、分からないことがが多いから、やみくもに使用しても、かえって、身体に負担をかけてしまうこともあるでしょう。
それが、ナチュロパスですと、種類や組み合わせ、摂取量、タイミングなど、個人の目的に合わせてアドバイスできる知識があるので安心です。
これは精油でスポーツアスリートをサポートする時と似ていますね。精油を理解していないと、そして、アロマセラピーを理解していないと、効果が十分に引き出せないだけでなく、同時に危険も伴う、というような。。。
キラ先生には、レース前のコンディションについてもお聞きしました。
3週間前、1週間前、トレーニング期など、それぞれアプローチが違うとのこと。
また、先生から、「女性の場合、、、貧血や月経の問題もあるから、特にスペシャルケアが必要」という話が出ました。
「女性アスリート」、、、
特に私も興味をもっていて、聞こうと思っていたことのひとつなので、このタイミングで、どんどん聞いていきました。
その中で、とても興味をもち、
うーん、これは凄いと思った話は、一般女性とアスリートの女性ではアプローチを変えることが重要という話。ちょっとマニアックな関心かもしれませんが、
女性の問題、(おそらく世界的に同じかもしれませんが、、、)特に、月経不順、不妊、PMSなど、女性特有の不調が増えてきている。アスリートにしても同じ。しかし、ことに、この生殖器系を考えるときには、ホルモンレベルを意識して、処方はかなり別のものになるというのです。
話を伺っていて、冷静に考えれば、解剖生理学的にも、スポーツ医学的にも、その違いに納得することなのですが、日本で主流となっている自然療法、例えば、アロマセラピーでは、まず、このテーマで明確に処方を変えるほど、セラピー効果に幅がないというか、影響力がない、もしくは少ないのではないでしょうか?
ハーバルメディスン(ニュートリションも含めて)ならではのお話かもしれません。
↑ いくつか、よく利用するタイプのものも見せて頂きました。
私も、学生時代から20代後半まで、激しいスポーツをしていたことで、月経不順、ホルモンバランスの乱れが続いたことがあります。その時は、やはり、スポーツのパフォーマンスも悪くて、スランプに陥ったし、そして医者には「これでは、将来、子供なんて産めなくなるね」と言われたこともありましたっけ。
運よくその後、自然療法と出会い、親しんだことで、時をかけて、回復。今では子供に恵まれているわけですが、、、
確かに、スポーツする女性は注意するべきポイントがありますね。
ナチュロパシーを使って、丁寧にコンディションングしていくのは、とても価値がありそう。
あー私も、学生の時、気づいていればなーと思ったりするのと同時に、ふと別のことを思いました。
日本では、最近ランニングをする人が増えていますね。
女性に特に人気だとか。
でも、特に日本では、こんにゃくダイエットとか流行る国だから、健康を害するリスクが高い。。。。特に女性が美しく、健康的になるためには、こういう自然療法使ったコンディションング教育も大切かなと感じました。
いろいろとお話を伺う中、キラ先生が、スポーツアスリートのメンタルコンディションにングに、フラワーエッセンスを活用している、というお話も伺いました。
・・・・
実は、スポーツ大国といわれるオーストラリア、そしてナチュロパシーも盛んな国、オーストラリアでも、キラ先生のようにナチュロパシー、フラワーエッセンス、ニュートリションを取り入れながらアプローチをしている人は珍しいとのこと。今では、トップアスリートを管理するAIS(Australian Institute of sports)、ダイエティシャンからもリファーされて、クライアントがくることもあるのだとか。
キラ先生は、彼女の行っているワークことを「スポーツ・ナチュロパシー」と呼んでいました。
私も、この響き、とても気に入りました。
続く・・・