2020.06.27
発達障害に運動アプローチ ② 運動が苦手なとき
前回の投稿の続きです。
【運動が苦手の裏にある原始反射統合】
発達障害と診断をうけている人で高い運動能力を示す場合もありますが、どちらかというと、身体が不器用に感じる、運動が苦手という人の方が多いようです。
脳と身体に情報が入りにくい場合、自分が意図したように身体が動かしづらくなります。
この場合、本人はラクに動けたら楽しめるけれど、そうでないので辛く感じてしまったり、自分を他人と比較してイライラしたり、悲しくなったりということもあります。
動きの発達がスムーズにすすまないとき、原始反射といわれる身体動作の統合が進んでいないことがあります。
原始反射は胎児から新生児期によくみられる身体の本能的な動きで、全身を使う動き、背中の動き、手足の動きなど10種類以上の異なる動きがあります。
これらの反射は
視覚、聴覚など感覚に対する反応、
恐れの反応、
バランス感覚
空間認知能力、
姿勢維持、
上半身と下半身の協調
左右の協調など
を引き出し、さまざまな日常活動を生み出す発達の基礎になっています。
しかし、これらの反射がなんらかの原因で自然に成熟されないと、私たちは学校や社会生活で経験する様々な行動で困難さを感じることがあります。
反射(動き)の成熟が不足することで起きやすい状態には次のような例があります。
身体面 |
姿勢に左右差がでる。首が曲がる。左右の足でまっすぐ立っていることが難しい。遊戯、ダンスがうまくできない、人とずれる。背中が丸く、姿勢がクニャクニャしている。指しゃぶり をする。よく転ぶ、怪我をする。体幹が弱い。 |
学習スキル |
字が書きにくい、文字が読みにくい。ハサミや工具がうまく使えない、力みがでる。座っていることが難しい。話を聞きながらノートをとることが難しい。音に敏感。雑音があると話を聞くことが難しい。 |
メンタル面 |
おちつきがない。キレやすい。うまくいかないと癇癪をおこす。不安になりやすい。 集中が続かず、すぐに飽きる。 |
行動面 |
人の言うことを聞かない。他人に手がでる。人の輪に入るのが苦手。忘れ物が多い。小さなことでも驚きやすい。 |
運動をするときには、原始反射統合を踏まえ、動きの基礎を組み合わせていくと、
現在までの困難さをラクにしつつ、新しい学習を取り組みやすい状態に導くことができます。
また、身体の器用性の発達が現時点でスムーズでないゆえに、運動が楽しめないという人も、
原始反射の統合をしつつ、身体動作の基礎をくみこんだ、動きで
遊びやエクササイズに変換してあげると、安心して取り組めたりします。
また、発達がサポートされ、また、身体が動きやすくなるため、
次なる進化系のエクササイズでも、段階をふんで、進めるので、
こどもも、大人も、
またやりたいって思う確率が高くなります。
続く
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