嵯峨副学院長のブログ

2026.04.07

子どもの癇癪が激しく、どうしたらよいか分からない|原始反射から考える身体の反応

思いどおりにいかないと、泣きわめく。

注意すると、激しく怒る。

うまく言葉にできず、ひどい言葉を言ったり、手が出たりする。

「やらない!」と言って、その場から逃げる子もいます。

反対に、歯を食いしばり、苦しそうに我慢する子もいます。

そのような姿が続くと、親も余裕がなくなります。

「何度言っても変わらない」

「私も大声で怒ってしまう」

「このまま大きくなったら、どうしよう」

子どもの感情の起伏が激しいと、どう関わればよいのか分からなくなることがあります。

こんなときは、原始反射から見てみる

言い聞かせてもなかなか変わらないときは、子どもの身体で何が起きているのかを、原始反射から見てみるとよいかもしれません。

嫌なことが起きた瞬間、息を詰める。

急に大きな声が出る。

手足の動きが荒くなる。

このような大きな身体の反応と関係が深いものに、モロー反射という原始反射があります。

モロー反射は、赤ちゃんが突然の刺激を受けたときに、両腕を広げるような動きと呼吸の変化を伴う反応です。

成長してもこの反射が残っていると、思いがけず注意されたときや、自分の予想と違うことが起きたときに、身体の緊張が一気に高まることがあります。

大人には小さな出来事に見えても、その子の身体には強い刺激として入っていることがあるのです。

身体が強く反応している最中は、親の説明を落ち着いて聞く余裕も少なくなります。

あとから理由を聞いても、本人にもよく分からないことがあります。

もちろん、癇癪の理由は原始反射だけではありません。

けれども、言葉で伝えるだけでは変わらないときに、身体から見直すことは大切な手がかりになります。

原始反射の統合後に見られた変化

私がこれまで関わってきた子どもたちの中には、原始反射の統合後、日常の反応に変化が見られた子がいます。

注意された瞬間に泣きわめいていた子が、少し待って話を聞けるようになった。

手が出る前に、「嫌だった」と言えるようになった。

泣いている時間が短くなり、自分から遊びに戻れるようになった。

癇癪を起こさない子になることが目的ではありません。

嫌なことがあっても、泣く、怒る、逃げる以外の方法を選べる。

そのための小さな余裕が、身体に生まれてくることがあります。

ここで紹介した変化は、複数の子どもたちに見られた例を、個人が特定されない形でまとめたものです。変化の現れ方には個人差があります。

子どもの見方が変わると、関わり方も変わる

子どもが大声で泣き、こちらの言葉が届かないと、親の身体にも緊張が起きます。

気づいたら、親も大声になっていたということは珍しくありません。

そんなとき、少しだけ子どもの身体を見てみます。

息を止めていないかな。

肩や手に力が入っていないかな。

動きが急に大きくなっていないかな。

「言うことを聞かない」のではなく、今は全身が反応しているのかもしれない。

そう気づくと、説明を重ねるより、身体が落ち着くのを待とうと思えることもあります。

原始反射を知ることは、子どもへの見方を増やすことです。

何度言っても変わらないときに、言葉だけではないサポートを考えられるようになります。

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※本記事は、原始反射の視点から日常の反応を考えるもので、診断や治療を目的とするものではありません。

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