2024.08.21
セラピストなら知っておきたいグリーフケア
離別や喪失などのつらい体験は、いつかは誰にでも訪れるものです。
古代ヨーロッパの人々は、そんなとき花やハーブ、木の枝を飾り、深い悲しみの感情を和らげていました。
植物や香りが持つ力が人々を癒し、悲しみを乗り越えるサポートとなってくれると信じられていたのです。
英語では”Funeral Herb(弔いのハーブ)”と呼ばれる、古代より離別や喪失のシーンにおいて使用されてきた代表的な芳香植物を紹介します。
◎スイートマジョラム
温め、慰め、孤独を癒す甘くハーブ調の香りを持つスイートマジョラムは、深い喪失感を受け入れる手助けをすると考えられています。
古代ギリシャ人はスイートマジョラムの香りが故人の魂の安らぎをもたらすとともに、残された人々を心を慰め、癒すと考え、このハーブを墓地に植えていました。
◎サイプレス
ウッディで針葉樹調のサイプレスの香りは、深呼吸を促し、現実を受け入れることをサポートすると言われています。
水に強く耐久性のあるサイプレスの木材は、古代より棺の原料にも使われてきました。
悲しみ、喪、悲嘆の象徴とされている一方で、常緑の葉と耐久性のある木材を持つサイプレスは、永遠、不死、死後の生命のシンボルにもなっています。
来月、英国コッツウォルズ在住のIFPAアロマセラピスト、カリーナ・コックス先生による、心と魂に寄り添うグリーフケアのための国際オンラインセミナーを開催します。
このオンラインセミナーでは、カリーナ先生が、悲しみを和らげ、心を癒す精油の数々とその使い方、ブレンディング法を紹介します。
セミナー後半は、手軽にできて効果のあるブリージング・エクササイズや経絡・ツボを用いた実習を行います。
セラピストとして長く活動をしていれば、自分のクライアントがそのような経験をすることもあり、グリーフケアの知識が必要となることが、必ずあります。
悲しみの渦中にあるクライアントをサポートをしてあげたい方、アロマでおこなうグリーフケアに興味のある方、災害被災地などでボランティアを希望される方にも、ぜひ学んでいただきたいセミナーです。
このセミナーで紹介される呼吸法やセルフマッサージは、手軽に行なえて心がスーッと軽くなるので、実はグリーフケアのみならず、日ごろのメンタルケアにも活用できるメソッドなのですよ!